2024年4月、私たち2人が15㎏の荷物を背負い、中辺路(紀伊田辺駅〜熊野本宮大社〜熊野那智大社〜熊野速玉大社)7泊8日、合計109キロをテント泊と宿泊で踏破した、コースをご紹介します!
🔗和歌山県公式観光サイトには、「テント泊の行為は原則禁止はされていない」という表記があった為、私たちはテント泊を行いました。
火を取り扱う行為、ゴミを捨てる行為、ペグ打ちなどは禁止されています。
1日目(4月3日):紀伊田辺駅〜滝尻王子(民宿あんちゃん泊)
天気:大雨/距離13.2km
8:30:紀伊田辺駅出発
10:30:三栖王子通過
12:30:稲葉根王子 トイレ休憩・ランチ
13:15:稲葉根王子バス停 バス乗車
13:35:滝尻王子到着(民宿泊)
横浜駅→紀伊田辺駅の夜行バスで朝7時紀伊田辺駅に到着しましたが、天気は生憎の大雨…
紀伊田辺駅のセブンイレブンで、朝食・当日の夕食を購入し、駅で軽く食事を取り8時半頃出発。紀伊田辺駅でスタンプ帳を購入したかったのですが、観光センターが開くのが9時だったので、購入を断念。セブンイレブンで販売してくれると嬉しいですね。
※当初の予定では潮見峠でテント泊しようと思っていましたが、夜は大雨予報だったので、滝尻王子の【民宿あんちゃん】を予約しました。
また、紀伊田辺駅から滝尻王子まで歩くつもりでしたが、15㎏の荷物に慣れておらず腰ベルトあたりが痛くなり、さらに雨の寒さもあり、途中の稲葉根王子から滝尻王子まではバスにお世話になりました。ニュージーランド人の老夫婦は、雨の中元気に歩いてました…スゴイ。
14時頃滝尻王子に到着し、15時のチェックインまでは、民宿の川向いにある、「熊野古道館」で時間潰し+スタンプ帳を購入しました。
15時にチェックインし、宿でのんびり。部屋は6畳の畳部屋でおばあちゃん家感を味わえる、良いところでした。オーナーさんもとても良い人で、優しく声をかけていただきました!宿泊するのにおすすめです!1階には、インスタントラーメンやパンなどの軽食が買える、売店がありました!!お風呂は家庭のお風呂です。
夜は、暖かい部屋+快適な布団で、爆睡できました。
2日目(4月4日):滝尻王子〜近露王子(アイリスパーク泊)
天気:曇りのち晴れ/距離15km
7:30:民宿あんちゃん出発
8:00:胎内くぐり通過
10:15:高原霧の里休憩所 トイレ休憩
12:35:十丈王子 トイレ休憩・ランチ
15:00:道の駅熊野古道中辺路 トイレ休憩
夜ご飯購入(あゆのひつまぶし、茹で卵、めはり・さば寿司セット、草餅)
16:15:近露王子通過
17:00:アイリスパーク到着(テント泊)
民宿あんちゃんでの宿泊のおかげで、すっかり元気になり、前日の腰の痛みも対策をし出発しました。胎内くぐりは思ったより狭くて通り抜けるのが大変でした。高原霧の里休憩所では、屋根付きの休憩所があるので、雨でも助かりますね。
道の駅熊野古道では、想像以上に軽食が売っていたので、夜ご飯用にたくさん買ってしまいました。あゆのひつまぶしは期待していましたが、あまり鮎を感じられず…。めはり寿司はとても美味しかったです。ゆで卵やアイスクリーム、コーヒーなども売っていて、歩いている人たちで賑わっていました。
【🔗アイリスパーク】では、待ちに待った温泉へ。見た目は、少し大きいお風呂場って感じでしたが、温度も泉質も最高でした。また、屋根が付いた小屋もあったので、雨でもそこで食事ができるでしょう。ちょうど桜の時期ということもあり、お花見しながら夕食を食べました。フランス人の女性1人や、アジア人の若者グループがテント泊をしていました。オーナーの方もとても優しくて、ゴミも受け取っていただけました。
3日目(4月5日):近露王子〜三越峠(テント泊)
天気:曇り/距離13.1km
8:00:アイリスパーク出発
10:30:継桜王子通過
12:30:熊瀬川王子 トイレ休憩・ランチ
15:30:湯川王子通過
16:10:三越峠到着(テント泊)
アイリスパークから、一気に本宮まで歩く人が多いですが、私たちのペースでは身体が厳しいので、途中でトイレがある休憩所で野営しました。三越峠か船玉神社のどちらかで野営するか迷いましたが、時間的に三越峠で1泊することにしました。
三越峠では誰もおらず、少し不気味で熊に怯えながら一夜を過ごしました。ただ、屋根付きの休憩場所やトイレも綺麗で、休憩場所としては最高でした。電波もないので夜ご飯を終えて、18時にはテントに入って寝ました。
※三越峠の休憩所の中には、キャンプ禁止の張り紙がありましたが、「和歌山県公式観光サイト」には、原則テント泊は禁止していないと書いてあるので、どちらが正解なのかわかりません…(ペグ打ちや火を扱う行為は禁止)
4日目(4月6日):三越峠〜熊野本宮〜湯の峰温泉(民宿やまね泊)
天気:晴れ/距離14.3km
6:00:三越峠出発
7:25:船玉神社通過
12:00:熊野本宮到着 参拝&ランチ休憩
14:00:大斎原 通過
15:00:湯の峰温泉 到着(民宿やまね泊)
この日は、私の体調が朝から悪く、歩くのもしんどかったのですが、なんとか熊野本宮大社まで辿り着けました。お昼を食べれば良くなるだろうと思い蕎麦を食べましたが、回復せず。(天ぷらがお腹に重すぎた)
結局、私は熊野本宮大社から湯峯温泉までバスにお世話になりました。相方は、大日峠を1人で歩きました。
【🔗民宿やまね】さんにチェックインし、早速温泉に浸かりましたが、体調は回復せず、食欲もわかず、美味しそうな夜ご飯がなかなか喉を通りませんでした…(悲)体調が良い私でしたら、ご飯おかわり5杯はしていたと思います。そのくらい、おかずがたくさん美味しいお食事でした。また、温泉の質&温度が最高で3回も入らせていただきました。
朝になると体調が回復し、朝ご飯は完食できました。また、体調が良い時に泊まりたいです。
5日目(4月7日):湯峰温泉〜小口自然の家(小口自然の家テント泊)
天気:晴れ/距離:13.1km
8:30:湯の峰温泉出発 ※バス乗車
9:00:請川バス停下車
11:00:百間ぐら通過
13:00:桜茶屋跡 ランチ休憩
14:45:小和瀬の渡場跡 トイレ休憩
15:20:小口自然の家到着(テント泊)
前日の体調不良は、湯の峰温泉のおかげですっかり回復して歩くことができました。温泉の力恐るべし。
湯の峰温泉→請川登山口までは、バスに乗りましたがバスの中は外国人で満員でした。もう少しバスの本数を増やして欲しいですね…
請川登山口から、小和瀬の渡場跡までの間にあるトイレが1箇所(百間ぐら辺り)あります。とても綺麗で手入れが行き届いてるので、行くことをおすすめします。少し林道から下る必要があり、見逃す可能性があるので注意です。
【🔗小口自然の家】は、元々が小学校だった建物で、水道やトイレなどは、ほとんどそのままの状態なので、とても懐かしかったです。お風呂は温泉ではなく大浴場でした。外国人向けにしているせいか、温度は少し低めで、日本人の私にとっては少し物足りなかったです。私たちは、グラウンドの桜の木の下にテントを張り、夕食は自炊しました。テント泊している人は、私たちの他に3人組の若い方達だけでほぼ貸切状態。
6日目(4月8日):小口自然の家〜那智大社 大雲取越(民宿旅館美滝山荘泊)
天気:雨/距離15.2km
5:20:小口自然の家出発
8:00:越前峠通過
9:00:地蔵茶屋跡 トイレ&軽食 休憩
11:10:船見茶屋跡通過
12:40:那智高原公園 トイレ休憩
13:40:那智大社 到着 参拝&ランチ(民宿旅館泊)
数日前に出会った、ご夫婦に大雲取越はハードだと聞いていたので、気合を入れて登りました。ただ、天気は生憎の雨。濃霧の中登る大雲取越は、他の登山者は誰もおらず、熊に怯えながら登りました。登り坂がかなり長く(胴切り坂)、途中挫けそうになりましたが、力を振り絞って頑張りました。下り坂も、雨の影響で滑る注意があったので、ゆっくりゆっくり歩きました。
途中の「地蔵茶屋休憩所」は、雨風も防げる木で作られた立派な建物で、机や椅子、利用していいか分からないですが、キッチンなどの設備もありました。建ててくださった「木原造林株式会社様」・維持管理してくれてる方々に感謝です。地蔵茶屋休憩所で、テント泊している人もいそうでした。
その後も、雨・風は収まらず、船見茶屋では、那智勝浦の海が見れるはずでしたが、何も見えずあっさり通過しました。
当初の予定では、那智高原公園で野営をしようかと考えてましたが、大雨&爆風だったため【🔗民宿旅館 美滝山荘】を素泊まりで予約しました。那智の滝が見える部屋に案内していただきました。また、荷物をチェックイン前やチェックアウト後も保管していただくなど、女将さんやスタッフの方々もとても親切でした。(バックパックを背負って熊野古道を歩いている日本人が珍しそうでした。)お風呂は温泉ではなく、那智の滝の源流水を利用しているそうです。
那智大社近くは、あまりランチを食べれるお店がなく、那智山観光センター(バス停)の売店でご飯を食べました。あまりにもお腹が空いていたので、牛丼と熊野牛カレーふたつ食べました(笑)味は、普通。
その日も、疲れと雨のダブルパンチで、すぐに爆睡しました。
7日目(4月9日):那智大社〜那智駅(那智駅前Airbnb泊)
天気:曇りのち晴れ/距離7.2km
10:00:那智大社・那智の滝 観光
11:00:那智大社出発
12:00:大門坂駐車場 トイレ休憩
13:40:補陀洛山寺通過
14:00:那智駅到着
この日の移動距離は、7kmだけだったので、朝は那智大社をのんびり観光しました。前日の大雨の影響で滝の量がいつもの4倍ということで滝壺での迫力がすごかったです。笑
那智大社から大門坂を下っている際に、1人で歩いている80代?のおばあちゃんに出会い、一緒に歩きました。青春18きっぷを使って神戸から来ていて、せっかくなので熊野古道を歩いていたそうです。80代で大門坂を下るなんてすごい!!とても優しいおばあちゃんに出会い元気をもらいました!!(おばあちゃんは、大門坂バス停から、バスに乗って那智駅まで勝浦で宿泊すると言っていました)
また、途中ですれ違った外国人に、ふだらく霊園からの登山道は、前日の雨で道が浸水しているから行かない方がいいと教えてもらい、急遽塗装路を歩くことにしました。
その日は、那智駅前のAirbnbで宿泊です。ランチは、「道の駅なち」で何か食べれると思い行きましたが、特に食べれる物が売っておらず、駅前の軽食屋さんで500円のうどんを食べることに。
Airbnbにチェックイン後は駅に併設されている「🔗丹敷の湯」へ。Googleマップやネットの情報を見ると、2024年の3月末に閉館という情報がありましたが、署名活動などの反対意見もあり営業が継続されたそうです。オープン時間は15時〜20時なので、ご注意ください。
夜ご飯は、歩いて10分のところにある「Aコープなち」と道路向かいにある鮮魚店「北郡商店」で買い出しして、宿で晩餐会をしました。
鮮魚店の品揃えがとても良く、何を食べるか迷いましたが珍しい地物「オオモンハタ¥450」を、道の駅なちで「生まぐろ¥350」を購入しました。オオモンハタはプリプリの食感で、生まぐろは東京では食べれないとろとろ食感を味わえて最高でした。
※那智大社〜熊野速玉大社まで、一日で歩かれる方が多いかと思いますが、私たちのように1泊することをおすすめします!
8日目(4月10日):那智駅〜速玉大社
天気:曇りのち晴れ/距離:18.6km
7:00:那智駅 出発
8:50:佐野王子 通過
11:30:浜王子 通過
11:50:阿須賀神社 通過
12:30:神倉神社 参拝
13:15:熊野速玉大社 ゴーーーーーーーール!!!!!!!!!!!!!
最終日のコースのほとんどは、国道沿いを歩いたり、住宅街を歩いたり、少し山道を歩いたりするコースでした。国道沿いは、歩道がなく車の通りも多いので、注意が必要です。
山道を歩いていると、筍取りをしている地元の方がおり、話しかけてみると私たちのために一つお土産にくれました!!
そして、線路沿いを歩いて、電車と並走していた際に、電車の中から私たちに手を振っている人が!なんと!!前日に熊野那智大社から大門坂を一緒に歩いたおばあちゃんでした!!まさかの遭遇に感動して、また元気を貰いました。おばあちゃんありがとう!!
スタンプを集めに、神倉神社の急な階段を頑張って登りましたが、まさかのスタンプ台は麓にありました(笑)あんなに急な階段を登ったのは生まれて初めてでした。
そして、7泊8日約100kmのゴール地点「速玉大社」に到着した際は、達成できた嬉しさと終わってしまった寂しさが混ざったなんとも言えない感情になりました。一緒に歩いた、相方に感謝です。
バスの時間が迫っていたので、あまり新宮には滞在できず、少しのお土産を購入し、新宮→田辺駅行きのバスに乗りました。
8日間歩いて来た道をバスで2時間で帰りました。昔の人は、参詣して帰宅するの大変だっただろうな…
Podcastでも、熊野古道のお話をしていますので、ぜひお聞きください!!
Leave a Reply